ギークカアチャン

エンジニアとカアチャンの隙間に

転職して3ヶ月経った

今年の3月に転職して三ヶ月経ちました。仕事にも慣れてきたのでそろそろ経緯を残します。

 

元々は頓智ドットというセカイカメラの会社でモバイルエンジニアをやっていました。とても面白い会社で、エンジニアも経営陣も頭のいい人ばっかりで、アイデアが渦巻いてるような会社でした。セカイカメラはびっくりするぐらい有名でしたけど、ご存知の通りセカイカメラだけで収益は出せなく、また世界的に脚光を浴びたせいか外部の手助けも妬み嫉みも多い中、荒波に漂う船のように会社は収益を求め尽力しピボットを行い、社名も二転三転しました。その中で生まれたサービスはかなり光るものがあり(個人の意見です)、私自身もそのサービスを愛してました。なのでセカイカメラがクローズした後も頑張ってたのですが、どうやら生まれた時代が早すぎるサービスが多かったような気がします(皮肉なことに今その頃作ったサービスに似たサービスでビジネスできている別の企業もあります)。

 

とうとう資金が尽きて、その当時やってたWebとVRのサービスを事業譲渡という形で別の会社に転籍することになりました。事業譲渡という形で会社を畳んだその当時の会社の経営陣には今は感謝しかありません。というのもまだ娘が小さくて持病も発覚したタイミングも重なり、フルタイムで働けない状態だったので、もちろん転職なんてできない状態だったからです。このタイミングで会社解散だと自分は多分失職してたと思います。

 

そんなわけで事業譲渡の後はその譲渡先の会社に残ることを決めました。あまり相性が良くなかったので社名は伏せます。頓智ドット時代から一緒に働いてたエンジニアたちは全員去りました。自分は去ることができなかったので、その会社のカルチャーに馴染もうと努力しましたが、ほんと馴染めませんでした。この辺りはほんと相性で、それでもいいというエンジニアはいっぱいいると思います。でも自分は全く相いれませんでした。でも馴染めないなりにも精一杯成果は残したと思います。アーキテクトとして色んな社内改善に取り組んでいきました。

 

譲渡されたサービスはWebは譲渡後1ヶ月でサービス停止、目玉のVRサービスの方は引き継ぎもしたのですが、営業も売りたくない、エンジニアもメンテしたくないで、1年放置の後、あっさりクローズが決まりました。停止の時のユーザの惜しんでくれる声を聞きつつも、私は引き継ぎ直後からサービスから引き離された状態だったので見ているだけしかできなかったです。

 

また、その会社のエンジニア組織はあまり語りたくはないのですが、非常に政治的な組織で精神的にも技術的にも未熟だったとだけいっておきます。そんな中でも尊敬できる人もいて、そういう文化に距離を置いてモチベーションを切らさず割り切って働いてる方でした。その方からはいい影響をものすごく受け、今でも仲良くさせていただいてます。でもやはり合わない気持ちは事業譲渡直後から増すばかりで2年目以降から転職が現実味帯びてきました。

 

転職活動はコロナ前から始めており、当初は時短ありきで始めました。でもダイバーシティをうたってるメガベンチャーのほとんどが時短採用なくて驚きました。既にフルタイムで働いてる人の時短取得はあるんですけどね。スキルセット的にもスタートアップの方が向いてることもあり、スタートアップに絞りました。でも子供もいるのであんまり無茶な働き方を要求するところにはいけない。なかなか希望する転職先の選択肢が少ない中、色んな会社に話を聞きに行きました。ただ、業務後のカジュアル面談が多いので時間の調整がつかず、声かけてくださったところ全ては回れなくて、子持ち転職の難しさをヒシヒシと感じました。

 

コロナのおかげでリモートワークがだいぶ浸透し、リモートワークだとフルタイム働けるので、コロナになってからだいぶ転職活動が楽になりました。カジュアル面談も昼休みの時間にできるようになって、面談の回数も増やせて、コロナも悪くないと思いました。

 

今の会社は、昔Androidのコミュニティで一緒だった方からのリファラルです。その方はふんわりした雰囲気ながら割とものの見方が面白い方で、スクラムの良さも共感できる人でした。ちょうどその頃自分もスクラムマスターを取得したタイミングで、この人とスクラムの中で働きたいという思いが採用フェーズへと進ませました。

 

採用面談で受けた社員の印象は、とにかく人を見定める感じがあまりせず率直な印象で、自分たちは課題もあるけどこういうことをしていきたいんだという、未来や理想の話が多かったです。エンジニアも人事担当の方もCEOも同じでした。そういうことを社内で普段から会話してる感じがして、そういう社風が気に入りました。CEOはちょっとチャラいなと思ったけど全然気にならなかったし、向こうもたぶん属性をあんまり気にしてない感じがまたよかったです。あとやってるビジネスも魅力的だったというのは大きいです。

 

運良くトントンと採用となり、社員になり3ヶ月たちました。スタートアップの洗礼も受けましたが、根本的な方向性がブレてないので安心して楽しく仕事してます。同僚たちも採用面談のとき受けた印象のままで、一緒に働いてて気持ちいい人たちです。しばらくサーバサイドばっかりやってたので、Flutterのやり始めは苦心しましたが直にモバイルアプリやってた感覚を取り戻しました。

 

最近はすごく仕事が楽しくて、不眠症気味だったのが嘘のように治りましたし、Twitterに愚痴ばっかり投稿してたのがピタリと止みましたw たぶん事業譲渡前の会社が不安定な時期から抱えてたストレスからやっと開放されたのがデカいです。お疲れさま自分。よく頑張った自分。

 

あと転職活動についてはほんと幅広い方々にお世話になりました。弊社どう?とかここはどう?とかたくさん紹介してくれてありがとうございます。どの会社も素敵でなかなか決めれなくてすみませんでした。キャリアについても自分のことのように色々と相談にのっていただきほんと助かりました。

 

スタートアップなので今後また怒涛の日々になると思いますが、自分としてはやっと生き返った気持ちなので、かなり気分は晴れやかです。これまで通り粘り強くやりたいことにこだわって諦めないで、色んなトラブルをも楽しんで乗り越えて行きたいなと思います。遠くから見守っていただけると幸いです。

 

PS. 今の会社はインフラはAWS/Firebase、バックエンドはRuby on Rails/Kotlin、モバイルはFlutter/iOS/Android、フロントエンドはNuxt.js+Vue.js、あと自分はよくわからないけど機械学習もやってます。カルチャーマッチを大事にする会社です。興味があればお声がけください。特にバックエンドが人不足です。